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エイジングケア市場拡大 “アクティブシニア”ターゲットに

8/27(火) 15:41配信                                                                

「いつまでも若く美しくありたい」と望むアクティブシニアが増えている。自らインターネットやSNSでエイジングケアに関する情報を収集し、ネットショッピングでサプリメント、化粧品を購入。フィットネスジムやスポーツクラブを積極的に利用している。エイジングケア市場では、こうしたアクティブシニアをターゲットとした新商品が続々と上市されている。プラセンタ、コラーゲン、グルコサミンなど定番素材に加えて、最近ではプロテインやアミノ酸、HMBなどスポーツニュートリション素材の活用も見られるようになった。肌カテゴリーの機能性表示食品では、乳酸菌を活用した新たな受理も。化粧品分野では、再生美容、幹細胞コスメなど新技術が登場する中、大手ブランドからは、シワ改善の医薬部外品が続々と投入されている。

■意欲的なアクティブシニアが増加

 近年の高齢者の中には、アクティブシニアと呼ばれ、体力、精神ともに若々しく、美容、健康への関心が高い人が増えている。アクティブシニアは、インターネット、SNSが普及した1990年代後半から2000年代にかけて40~50代だった人が多く、スマートフォンやタブレット端末を使ったネットショッピングにも抵抗が少ない。

 また、近年の高齢者は以前と比べて運動能力が飛躍的に向上しており、ウォーキング、登山、ランニング、自転車などに汗を流し、スポーツクラブやフィットネスジムを積極的に利用する人も多い。

 スポーツ庁の「平成29年度体力・運動能力調査」によると、65歳以上の高齢者の体力や運動能力は過去最高を記録、調査開始から20年連続で向上している。「握力」や「上体起こし」「6分間歩行」などは、高齢者のほとんどの年代でポイントが上昇。運動する習慣も広がっており、週に1日以上運動をする人は6割を超える。スポーツ実施率の伸びは、高齢者に限った話ではないが、その他の年代と比べてみても、50代、前期高齢者(65~75歳)の伸長率はずば抜けており、アクティブシニア人口の増加が裏付けられている。

■高齢者に向けたプロテインが登場

 健康食品メーカーでは、こうしたアクティブシニアをターゲットとした製品の開発に注力している。ロコモ対策素材として、定番のグルコサミン、コンドロイチンをはじめ、アスタキサンチン、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD3、ビタミンK2、エラスチン、コラーゲンペプチド、酵母類などを配合したサプリメントが流通している。

 またプロテイン、アミノ酸、クレアチン、HMBなど従来、スポーツニュートリション分野に活用されてきた素材が、高齢者の筋肉維持を目的としたサプリメントへ採用されるケースも増えている。

 スポーツサプリメントメーカーへの取材では、「アクティブシニア層はヘルスリテラシーが高く、自身に必要なサプリメントであれば、積極的に活用する」「大容量のアスリート向けプロテインは安定して売れているが、健康維持、美容、ダイエットを目的とした小容量プロテインやバータイプ製品も増えている」といった声が聞かれており、今後もアクティブシニア向けの製品展開の拡大が予想されている。

■UVケア、紫外線対策ニーズ高まる

また、内外美容をテーマとしたサプリメントの売行きも好調だ。本紙集計では、この分野で定番素材となっているコラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸、酵素などを合わせた市場規模は、末端ベースで約1,500億円。最近、活用が増えているセラミドやエラスチン、珪素などを加えると、メジャー素材だけでも2,200億円超まで市場が拡大している。

 肌の悩みは、年代に関係なく女性の永遠のテーマであり、エイジングケア市場には「美白」「抗シワ」を訴求した製品が数多く流通。なかでも近年のトレンドは内側からの「紫外線対策」や「UVケア」。『ホワイトショット』(ポーラ)、『ピュアホワイト』(資生堂)など大手企業からも「体内からのUVケア」を訴求したサプリメントが上市されている。

 機能性表示食品においても、「肌の潤いを守る」「肌の水分保持」「肌の保湿力(バリア機能)」「肌の乾燥を緩和」「肌の水分を逃がしにくくする」など肌に関連した表示した製品が増えている。主な機能性関与成分は、ヒアルロン酸Na、グルコシルセラミド、N-アセチルグルコサミン、アスタキサンチン、乳酸菌素材など。

 腸内フローラと肌の相関性に関連した研究が進んだことで、今年に入り乳酸菌の受理も増加。6月には、「乳酸菌クレモリスH61株」を関与成分としたアピの『シンデレラ乳酸菌』が新たに受理されている。

■シワ改善美容液の上市

エイジングケア化粧品も、好調な売れ行きを記録している。2018年の国内化粧品販売金額は、1兆6,941億円に到達し、過去最高を記録。外国人によるインバウンド需要の拡大が大きな要因だが、国内のアクティブシニアに向けた高機能コスメや、植物由来素材を活用したヘアケア製品などの分野で内需が拡大したことも追い風となった。
 本紙が実施した化粧品受託企業へのアンケート調査では、人気受注素材としてプラセンタ、幹細胞、コラーゲン、ヒアルロン酸などがあがっている。近年の傾向としては、再生美容がトレンドとなっており、肌を自己修復再生するオートファジー機能をもった素材や、幹細胞を活用したコスメが多く見受けられるようになった。

 化粧品メーカーからは「化粧品を使う年齢層も高くなり、より大きな効果を求める傾向が強くなっている」「肌本来が持つ再生能力を取り戻すようなコンセプトの商品が増えている」といった声が聞かれた。

 また薬用化粧品市場では、『リンクルショットメディカル セラム』(ポーラ・オルビス)、『エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS』(資生堂)など、シワ改善美容液が続々と投入され、市場が活性化している。

 この他、化粧品成分の肌への吸収率を高める、肌のハリを維持・向上させるなどの目的で美顔器などの需要も高まっている。累計出荷本数1,000万本を超える『ReFa』シリーズのMTGをはじめ、ヤーマン、パナソニック、日立など大手メーカーもこぞって参入、「美容家電」というカテゴリーが生まれ、ネット通販や家電量販店で好調に売り上げている。

 高齢化が進む中で、アクティブシニアに向けたサプリメント、化粧品、美容機器の開発が進むエイジングケア市場。新たな機能性素材、技術の活用も広がり、今後の更なる拡大が期待されている。

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